津山市における新築住宅の着工戸数は、
2000年以降では2005年の約460戸をピークとして、
以後統計データで確認できる2019年までのおよそ15年間は、
年によって増減はあるものの平均およそ310戸程度で推移しています。
この着工戸数には、建築主が自分で住む目的で建てる住宅だけでなく、
建売や分譲の目的で建てられる住宅も含まれますから、
これだけの戸数がそのまま居住世帯の数には直結しない面もありますが、
ここで次の点に注目してみたいと思います。
それは、人口の推移と着工件数の推移が、あまり連動していないこと。
2005年の合併で約11万人となった津山市の人口ですが、
その後は徐々に減少していき、
2022年6月の推計ではおよそ98000人となっていますが、
一方で着工件数は上記のように若干の伸びすら感じさせ、
大きく減少したりはしていません。
その要因として考えられるのは世帯数の推移との関連です。
津山市全体の世帯数は過去10年間、人口の減少傾向とは連動せず、
概ね4万世帯を維持、2010年から2015年には若干増加しています。
これらのことから、津山市における人口の移動は、
概ね次のような状況にあるのではないかと推察されます。
・2005年に合併により人口が一時的に大幅に増加。
・以後およそ15年間で出生数の減少や死亡などの自然的な要因により人口は減少。
・一方、若年層を中心として市内に移住する層が一定数存在するが、
人口の減少ペースを上回るほどではない。
・人口は減少しているがまだ世帯は維持されており、
移住世帯と合わせ世帯数は維持または増加傾向にある。

家を新築したいという動機をきわめて単純化すれば、
古くなった家を建て直すことも含めて、
個々のライフステージにおける住まいのアップデートへの願望。
これに尽きるのではないかと思います。
その意味では、こういった津山市における人口と世帯の推移の状況は、
過去を参照する限りにおいては、
今後も新築住宅の着工件数が伸びていくことを予感させます。
しかしながら近年では空き家や古家を
リノベーションして購入・借用して住むことを
選ぶ層も少しづつ増えてきていますし、
加えて、新型コロナや戦争など予想外の事態が
身近な生活に大きな影響を与える現在の社会情勢の中では、
住まいや、自身のライフスタイルに対する考え方は
もっと多様化していく可能性がありそうです。
今後の新築住宅着工件数がどのように推移していくのか、
とても読みにくい世の中になっていきそうですし、
そのように多様化し変化していく状況に、
いかに対応していくかが問われる
世の中になっていくのではないかと感じます
※津山市の世帯数の推移についてはホームページ「人口動向・推計」を、
また、着工件数と住宅以外に住む一般世帯の数については、
webサイト「グラフで見る世界の統計 Graph To Chart」中、
「グラフで見る津山市の新設住宅着工戸数(持家・分譲住宅)は
多い?少い?(推移グラフと比較)」を参照しました。
ライティング:加藤泰三
編集:BANDE PRESS
関連